「兄妹」

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  男7人所帯の七人隊では、一週間分の食料の買い出しは週2回と決めてある。 週1ではあまりに大量で、運ぶも保存も大変であり、かといって回数を増やせば、予定外のものを買いかねない。 煉骨がこれまでを教訓にした結果であった。   さて、今日がその日なのだが、頼みの睡骨がどこにも見当たらない。   全くこういう時に役に立たなくてどうするんだ、あいつは。 煉骨は舌打ちをして、人手を考えた。   先ず霧骨は体格的に無理だ。 銀骨や凶骨は単に運ぶだけならいいが店内を徘徊するには危険だろう。 大兄貴は…何となく駄目だ。何となく悪い予感がする。 とすると残すは…   「本当?!好きな菓子買っていいの?!行くっ!行く~!!😆」   仕方ないがまぁいいだろう。   だがスーパーに着いた途端、蛇骨は喜々としてカートを押し消えてしまった。 追うのも面倒、と煉骨は別のカートを押し、青果から品定めを始めた。 財布は自分が握っているのだ。   青果、魚と買い物が済み、肉コーナーに差しかかった頃。 蛇骨が輝くような笑顔で駆け戻って来た。 カートに菓子を山盛りにして。   「この馬鹿野郎!!てめぇは三食菓子で過ごす気か!!」 「だって兄貴、好きな菓子買っていいって…」 「好きなだけ買えとは言ってねぇ!!」   あれもこれもどれも返してこい!!   煉骨に怒鳴り飛ばされ、蛇骨はしょんぼりと菓子を返しに行った。   溜息をつく煉骨の肩を誰かが叩いた。 振り向くと見知らぬ老人だった。 老人は感に堪えないといった様子でこう言った。 「あんた若いのに偉いの。」 何がと聞き返す間も与えず。   「可愛い妹さんに躾の厳しい良いお兄さんじゃ」
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