🐤 あ の 頃 🐤

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あの日初めてあなたに出会った―‥。 あたしは酒に酔ってた。 酔ってる時は何があっても平気なはずなのに,, あなたに会った瞬間 なんだか照れくさくて 胸の高鳴りが止まらなかったの。 そしてあたしたちは知らず知らずのうちに恋に落ちた どこへ行くのにも何をするのにもいつも一緒だった 大好きなあなたから少しでも離れたくなかった―‥。 あたしがどんなにわがまま言ってもいつでもあなたは優しく包み込んでくれてたよね でも急にあなたの態度が変わった―‥。 あたしがどんなに問いつめてもあなたは何も言ってくれなかった。 そんな関係がどれだけ続いただろうか―‥。 あたしは家の事情で遠くに引っ越すことになった。 こんな関係のままにしたくなかった―‥。 なのにあたしはガキみたいにいつまでも意地張ってあなたからのメールも電話も無視してた‥ それは引っ越しの当日まで続けてた。 突然部屋の外から声がした あなたが心配そうに立っていた。 『俺‥お前が好きだよ。諦めらんねーよっ。なあ、返事してくれよ。』 あなたは泣きながら言ってくれた。すっごく嬉しかった―‥。 『もう無理だよ。もう信用できないよ。あんたなんか大嫌い。帰ってよ。』 すっごく後悔してる‥ 本当は素直にあなたの気持ち受け止めたかった―‥ 『愛してる』って抱きつきたかった。 ガキすぎた自分が憎いよ。 あなたは言った。 涙目なのに微笑みながら 『バイバイ―‥。』 『ばいばい。』 あの時―‥ どれくらいあなたの背中を見つめていたんだろう どれくらいの涙を流していたんだろう なんで素直になれなかったんだろう―‥。 今でもたまに思うんだ―。 でもね もう決めたの 後悔しない恋をするって 素直になるって あの頃あたしがあんなに素敵な恋ができたのはあなたに出会って恋したからだよ あリがとう。 本当にあリがとう。 なによりも―‥ 出会えてくれてありがとう
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