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叫び声が方々で上がる。
「っつ! あああっ!!」
エクリーンもその中の一人だった。
避けきれなかった目玉が彼女の左腕に張り付いている。
それは蠢(うごめ)き、手首よりも少し上の辺りで侵食していっているようだった。
「あっ、つ!」
右手で肘あたりを掴み爪を立てる。
「エクリーン!?」
一番近くにいたデルアが四足獣の侵略者からの攻撃を払い、エクリーンを呼ぶ。
アーロットの力が効いているのか、ロープもどきはスパリと小気味良く切れる。
その時、空気がずしりと重くなった気がした。
冷たい空気が辺りに流れ始める。
「なんだ?」
予測はつくが、思わず声にしていた。
「また、現れたようだねぇ。」
デルアの声にアーロットは額に汗をかきながら応える。
暗く闇に染まる空から、一気に五体もの侵略者が現れた。
「リネ・スニエ……、さすがにこれは勘弁して~。」
軽い口調で呟きながらも腕は前に伸ばし、真剣な眼差しで標的を捉える。
「ぅうっ! デルア!」
苦しげな声を漏らしながら、エクリーンはデルアに左腕をかざした。
「切っちゃって!」
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