ただただ水泡

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 僕はバカだ。  いや、そんな言葉では表現できないほどの愚か者だ。   故に、死んではいけなかった。そこまで自分を追い込んでおきながら自殺という二文字は端から僕の頭にはない。  それは、自殺は怖いから。とか、自殺は愚かだから。とか、自殺は周りを悲しませるだとかではない。  自殺は冷たいから。故に僕は自殺をしない、してはならないのだ。そうして僕という地球に対して最悪にして最高の存在は現在この宿り義学園に在住している。  さて、僕の性格を話そう語ろう歌おうそして交わろう。奇怪にして愉快、凡庸にして天才。黒色のものを友達が青だといったら僕は赤と答えるだろう。まぁ僕には友達なんていないのだが。  僕の性格を余すとこなく教えたところで相談だ。相談というより合談だ。なぜ、なぜそんな僕なんかを  こんな劣等感でしかない僕を  欠陥品の一部のパーツですらない僕なんかを  好きになったのか
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