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「あたし、隼人くんのことが好き…。」
「ゴメン。今以上には見れない。」
…あたしの初恋はあっけなく砕け散った。
ー…一年後。
「神崎ー!!あんたって奴は~💢」
「大宮。うるさい。ノート借りただけだろ。」
「それは借りたんじゃなくて引ったくりだ!!!」
二人の声が教室に響く。
「また痴話喧嘩か?」
クラスメイトに囃し立てられる。
「「違うわ!!ボケッ!」」
見事にハモる。
「まぁまぁ…そのぐらいで。」
「…ノート…後で返せよ?」「言われなくても。」
渋々二人…ー大宮 朱音(おおみや あかね)と神崎 隼人(かんざき はやと)は席に着いた。
(あのやろ~…)
「いつも大変ね。」
そう言って朱音の親友である、香坂 彩乃(こうさか あやの)が言う。
「だって神崎が…。」
「でも、前は好きだったんだよね?」
それは思い出したくない過去。
「前の話じゃん。」
そう、朱音にはある過去がある。
それは…。
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