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2人の口元からこぼれ落ちる唾液が、僕の首を伝い、ベッドを濡らしていく
しきりに舌を絡ませ、唇を啄み――次第に、僕らの奏でる淫靡な水音も大きくなる
仰向けになった僕に覆い被さった紗姫が、足から胸……全身を、僕に密着させる
いつの間にか上着のボタンが全て外れており、彼女の胸元がはだけ、小さな胸が、その姿を覗かせている
寝るときは、下着をつけないんだそうだ
「ん……はぁ…………」
紗姫はキスを交えながら、体を動かし、小ぶりな胸をこするように押しつけてくる
小さく開いた口から漏れる、かすかに喘ぎ声が、僕の耳朶をくすぐる
抑圧されていた欲望を解き放たれた僕は、欲望の赴くまま、右手を彼女の左耳に移、
「ひゃうっ?!」
……し、軽く触れた瞬間
紗姫は体に電気が流れたようにビクッと反応し、体を弓なりに反らす
彼女の弱点――性感帯とはいえ、今までにこんな反応を見せたことがあるだろうか
答えはノーだ。おそらく、先の濃厚なキスのせいで、体が敏感になってるんだろう
その反応に満足した僕は、再び耳に触れ、さらに愛撫を続ける
「ふぁ……んっ……!」
目を瞑り、必死に声を出すまいと堪えるも、やはり小さな矯声が漏れてしまう
紗姫の舌を強く吸い上げながら、耳への愛撫を激しくする
「やっ……!ちょっと待って!!
……き、きゅーけいしよ?」
唇を離し、息も絶え絶えに呟く
「……やりすぎた?」
紗姫の口の端に伝う唾液を指で拭い、恐々と問う
「その……
…………気持ちよかった……です」
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