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ドアが開き部屋に男が入ってきた。軍服の細身な男。机まで歩き帽子を脱ぎ上に置く。おもむろに引き出しから何かを取り出す。小さい紙?男は、ただ ただ見ている。凍り付くような空気が流れている。突然、男が崩れ落ちる。泣いているのか?肩が小刻みに震えている。静かな時間が続くかと思われた、その時、非常にもサイレンが男を現実に引き戻す。今は悲しみに浸る時間すら許されない時代なのだ。男は立ち上がり何事もなかったように部屋を出て行く。残された小さな紙は…妻子が笑う写真。写真に写る青年は軍服を着ている。男の心が癒される日はくるのであろうか?仕方ない事だったのだと割切れる日が…。写真は何も語らない
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