ため息

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乾きすぎたこの部屋で窓ガラスだけが静かにないている…君の気配それすらも 荷物にまとめ足音も立てずに君は行ってしまった。 窓の外ためいきがほら 夜に溶けてゆく。辛かった思い出だけ消し去るように 美しく咲いてた二人の日々はゆっくり、ゆっくりと枯れ果てた…寂しさと愛しさを履き違えたまま 気付かぬ素振りで傷つけた。空っぽの写真立てすら自分を攻め立てる。頼ってくれた君の笑顔を守れない俺を…「愛してる」その言葉だけが風に流れてゆく。わがままな俺の心を消し去るように、ためいきがほら夜に溶けて行く。かすかな君の温もりを消し去るように あの時の想い出は…
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