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前巻のあらすじ
//////休憩中///////
~コビからアベルへの手紙~
こんにちは、アベルに前から言いたいことがあったんです。
「ぐふふ…いい眺めだ…」
――お願いですから、当主執務机の上にきわどい格好させた卑猥猫フィギュアを並べるのはやめて下さい!
「よし、今から第99回赤の当主邸宅召し使い街角スカウトに向かう!」
――アベル、それってナンパのことですよね……権力かさに着てるのにも拘わらず、なんで前に98回も失敗しちゃってるんですか。
「君に泣かれるとオレが困るんだ、さぁこのハンカチで涙を拭いて……?」
――確かに困りますよね。子供の悪戯相手に本気で怒るのは止めてください!大人げないですよ。
……あ、あぁ、赤の当主刺繍入りの最高級シルクハンカチが鼻水でぐちゃぐちゃだ…。
(洗濯するの、僕なのに)
そんな毎日、品位を落とすようなバカでエッチな僕のご主人様だけど……
だけど、僕は知ってるんです。
あなたが女性に固執するのは、自分と引き換えに命を落とした母君の面影を追い求めているからだ……って。
母君を護れなかったから、代わりに護っていく誰かの存在を探しているんだ、って。
「ハリアー、お前は何だ?婚約者がいるっていうのに、女の尻ばかり追い掛けて…!
恥を知れ、恥を!」
「いやいやいやいやっ…誤解だ、誤解だぜシャルル!
これにはな、海よりも深い事情があってな?」
(……前言撤回しようかな)
とにかく、アベル。
あなたが笑顔でいられるように…
あなたが行く先々の数多の困難に打ち勝てますように…
僕はいつもあなたの側で見てますから。
これからもどうかお側にいさせてくださいね。
―――――――――――
「――という内容の手紙コンテストが、
【手紙コンテスト召し使い杯】
で最優秀作品に選ばれました」
「すごーい、コビ!」
「素晴らしいですわ」
「さすがだな、コビ!」
オレンジジュース片手に、召し使いグループ(ゼロ、コビ、ピクサ、マリー)交えて打ち上げ中。
他の3人は予選止まりだったとか……。
END
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