見えない力

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『とりあえず、出るか・・。』 「うん・・」 私達は街をぶらついていた。 街頭にある巨大なテレビに山口県が映っていた。 「ミツル君!!あれ・・」 街行く人が足を止めて巨大なスクリーンを見ている。 ―ただいま、山口県、広島県、鳥取県、島根県が封鎖されました!!見てください!この感染者の数を!!― キャスターが興奮しながらレポートする。 ―キャーー!!!!    プチプチプチプチプチプチプチプチプチプチプチプチ ウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョウジョ ―― 何人もの感染者から寄生虫が溢れだしている映像。 こんな状況を何度も見てきた。 ―つーか、やべくね?!俺達の街まで感染になったらどーするよ?― ―やっべぇな・・!!つか、体から寄生虫だぜ?気持ちわりぃよ!― スクリーンを見上げながら男二人が話している。 スクリーンの中では感染者の遺体を顔だけモザイクをかけて、体だけ映している。 緑色に腐敗・・ 足の膝が白骨化して、膝の皿が見えている。 寄生虫がウニョウニョと体にまとわりついて遺体から離れようとしない。
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