第一章・破滅の人形

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封具とはは文字通り力を封じる道具だ。この世界で封具の存在は少ない貴書価値の高いアイテムだ。 「じゃあ、これで仕事終了だな」  動けないオーガに拳で頚椎を破壊してオーガは息絶えた。  街に戻り。街を歩き回る。何をするわくでもなく。その姿は何かを探しまわるような姿だ。 (くだらない)  やる事は弱い魔物を倒し、少々の小銭を稼ぐだけ。それで食い繋いでいく。それがマルクの日常だ。  生きる為に仕事する永遠の牢獄。 (俺には希望が見つけられない)  町を歩いていて周囲のたわいもない話。そして笑顔。 (俺にはあんなことできない)  マルクには周囲が眩しすぎる。 (約束は守れそうにない。マナ)  かつてマルクが愛した女性を考える。  マルクにとってマナは太陽のような人だった。どんな闇すらも照らしだしてしまう。  そして、マナの遺言が笑って生きる事だ。  難しい事ではない。ただ、マルクはマナが死んでから一度も笑ってない。
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