after the AGAIN in LUNA

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    ※  地下駐車場から出るなり、暁龍はまぶしさに眼鏡の奥の目を細めた。その様子にわずかに笑みを向けて見せてから、楊香は切り出した。 「で、こっちの失態はどこまでそっちに伝わっているのかしら?」 「失態?」 「当局メインシステムダウンの事」  ああ、と言いながら暁龍は窓の外に視線を巡らす。言い難い光がその瞳に浮かんで消えた。いつもと異なりどこか精細を欠く暁龍に、楊香は小さくため息をつく。 「ルナ支局経由の意味不明な電文が原因、だったとか?」 「I hate you…,but I loved you.from A」 「……は?」  突然の言葉に言葉を失う暁龍に、楊香は正面を見つめたまま続けた。 「私は貴方達を憎む。でも、愛していた……。さて、ここで問題です」  前方の信号が、彼らに停止するよう告げた。楊香はハンドルに頬杖を付きながら続ける。 「差出人のAさんは、誰でしょう」 「知るか」 「さあ、どうかしら」  楊香の切り返しに、暁龍は数度瞬く。前方を見据えたまま、楊香は何気無い口調で続ける。 「今回のI.B.の動きは、今までと違う。そうは思わない?」  前方の信号が変わった。楊香は姿勢を正し、アクセルを踏み込んだ。 「違う?」  首をかしげる暁龍に、楊香は正面を見据えながら答えた。
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