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いつもライブでは必ずコンセプトを決めて、それに沿った曲構成にしたり衣装やセットを作ったりしていると達哉は話していた。
カウントダウンライブはとにかくお祭り。
悩みがある人も悲しい事があった人も、ライブ中だけは心の底から楽しんでほしい。
目標に向かって頑張ろうと思っている人や幸せな人は、その気持ちを更に高めてほしい。
ファンも、メンバーも、スタッフも一つになって年を越そう。
メンバーのそんな思いが込められたお祭り。
スティックをくるくる回し、普段の癒し系の雰囲気とは正反対の力強いドラムを叩き続ける尚樹。
トレードマークのロングスカートをひらひらさせ、女性顔負けのメイクを施し笑顔で客席を煽るユウ。
滅多に笑顔は見せないが、ステージを動き回り、そのギターテクニックで客席を沸かせる雪夜。
圧倒的な存在感で、時に激しく、時に色っぽく、時に笑顔でライブ空間を支配する達哉。
この4人のパフォーマンスは海外からも注目されている。
芹奈は今までファンとしてライブを楽しむだけだったが、アーティストとなった今では、この4人の凄さが身にしみてわかるようになってきた。
特に達哉の表現力と歌唱力、ステージパフォーマンスは圧巻だった。
真似しようとしてもなかなかできるものではない。
ファンの一人としてライブを楽しみたいという気持ちはもちろんあったが、達哉のパフォーマンスを食い入るように見つめていた。
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