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太陽は燦々と降り注ぎ、空は真っ青。
肌がピリピリするのを感じる程です。
そんな中を一台のモトラド(注.二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が走っていた。
運転手は白いシャツを着て、茶色いコートを腰に巻き、鍔と耳を覆う垂れのついた帽子をかぶっている。
年は十代の中頃。
黒く短い髪に精悍な顔立ち。
腰をベルトで締め、腰の後ろには自動式のハンド・パースエイダー(注.パースエイダーは銃器。この場合は拳銃)を一丁。
右腿の位置には大口径のリヴォルバーを一丁、ホルスターに収めている。
「暑い………」
運転手が呟く。
「帽子、脱げば、キノ?」
モトラドが言う。
「いや、熱射病の予防になるし」
キノと呼ばれた運転手が言う。
「それよりさ、エルメスに乗っていると暑いよ。風が生ぬるいし」
「鉄で出来てるし、風は自然なものだから、どうしようもないよ。それよりも、倒れないでよ」
エルメスと呼ばれたモトラドが叫んだ。
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