第4話

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I come to like only one, you     第4話 逢いたい、ただ、君だけに。 逢いたい、ただ、君だけに。 「 沙羅 」 生きて、笑っていてよ。 「翔」 ただ、君の幸せだけを、願っているから。 「「愛してる ただ 君だけを」」 ずっと、ずっと…。 * * * * * * 彼女の言葉が理解できずに、その場に立ち尽くしてしまった。 「有難う、小坂君」 何で、そんなに哀しそうな顔で…。 「君に出逢えた事、私は誇りに想うよ」 君が、消えそうで。 「最期の別れ」 キエルナ!! 「 華神 さんッ!!」 君の細い細い体を抱き締める。 「…どうしたの?小坂君」 ほんの少し力を加えれば、壊れてしまいそうで。 「消えないでくれ。俺の前から、消えないでくれ」 この温もりを、無くしたくない。 失いたく、ない。 「、消えないよ。何で、そんな事、言うの?」 彼女の言葉が、震えている気がする。 「大丈夫だよ、私は、空気じゃ…無いんだよッ。だ、から…」 苦しそうに笑わないでくれ。 「 華神 さん、」 好きだ。 「泣いてくれ」 君が、 「お願いだから」 ただ、君だけが 「哀しそうに笑うなよ」 愛している。 「 沙羅 」 愛してる、 「好きだ 沙羅 」 これは、禁忌だったのかも知れない。 俺は、いつの間にか…。 禁忌を犯していたのかも知れなかった。
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