第三章

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ザムシャーキラーは左手の肘の部分で和泉守兼定を受け止めた。メビウスキラーの体はとても頑丈なために肘からは火花が散ったぐらいでダメージは与えられ無かった。受け止めながら繰り出されたメビウスキラーの一撃をザムシャーは空中に飛び上がりかわすと空中で一回転してメビウスキラーの背後に着地した。 「フハハハハ…ザムシャー、貴様もこの場で磔になるがいい!!」 怪しげな声だけが微妙に間延びして聞こえて来る。その声の主はこの惑星にはいないようだ。 「貴様はヤプールだな…?」 ヤプールとはかつてウルトラ兄弟達を苦しめてきた異次元人のことを指す名称で、人間の心理をついた姑息な戦法を使うこともある頭脳派である。 「その通りだ。ヒカリの能力さえも吸収した今、欲しいのはザムシャー、貴様の能力だ」 「笑止。奪えるものなら奪ってみろ」 ザムシャーは不敵な笑みを浮かべながら言った。 「よかろう。その命メビウスキラーが奪ってくれる!!」 メビウスキラーの緑色の目が血のような赤に変わり、体中からどす黒いオーラが発生し始めた。
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