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「サチコ!!サチコ起きてる?」
階段を駆け上がる音とともに声が聞こえる。
「何?お母さん?起きてるけど。」
私の名前はサチコ。
死んだおじいちゃんが私の幸せを願い名付けてくれたそうだ。
しかしおじいちゃんと言われても私が生まれてくる前に死んでしまい特に思い入れがないので
正直どうでもいい。
しかも母親がどうしても漢字は嫌だてカタカナにしたらしいが
どちらにしたって
平凡でダサいのには変わらない。
しばらくするとノックする音もなくガチャっとドアは開く。
「サチコ。出かける準備して。」
「えっ?」
会社に行く時間にはまだ早すぎる。
「親戚のおばさんが亡くなったのよ。今から色々手伝いに来てくれって。」
親戚?
サチコはベッドから起き上がり髪を整え立ち上がる。
「親戚なんて、私顔見知りいないけど。」
そう言いながらもサチコは準備をし始める。
「と、とにかく…あなたがお世話になった人なの。だから…ね?」
「わかった。じゃ準備するから。」
腑に落ちない点はあったがしぶしぶ返事をした。
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