†Prologue†

3/6
34219人が本棚に入れています
本棚に追加
/282ページ
「では姫様を見かけたら教えて下さい」 侍女は引きつった営業スマイルで兵士に伝える。 そういう気持ちは伝わるもので、兵士の表情も引き攣ったものになる。 「……分かった」 兵士は無表情で返事を返し、去っていく。 そして侍女もまたミリアの捜索を再開する。 兵士がミリアを見つけても、侍女が探し歩いている限り伝えられない事にも気づかないまま……。 そして十分程たった時、侍女は城の中庭にある庭園でお目当ての人物を見つける。 「姫様!! やっと見つけましたよ……」 侍女は溜め息を吐きながらミリアに声をかける。 「あら、見つかっちゃったのね」 ミリアは悪びれた風もなく侍女に話しかける。 「何で逃げ出したんですか?」 侍女がミリアに理由を聞くと…… 「だってパーティーに興味なんてないもの」 と、キッパリ言い切ってしまう。 ミリア・絵師様〈椿☆☆様〉image=192701122.jpg
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!