噛み合わない歯車

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気がつくと私は、先程のメールの主―新が指定した場所である、新の家に来ていた。 恐る恐る庭に入ると、主の家の縁側に、中学生位の男子生徒が座っているのが視界に入った。   私の気配に気付いた男子生徒―新は、携帯を持ち、私の立っている場所まで歩いて来た。   「やぁ、待ちくたびれたよ。華月。」   そう言いながら、新は本当に待ちくたびれた、という行動をとる。 新の行動に少し苛立ちを感じたが、顔に表さないように、私は口を開いた。   「今更何であんなメールを送ったんですか? 私はもう彼とは別れていますし、なんの関係でもないのですが…?」   「ふーん…そう。」   私の言葉を聞いた新は、一回背伸びをした後に、衝撃的な言葉を発した。         「単刀直入に言わせてもらうよ。 華月…君は伊織とは付き合っていないんだよ。何故だか解るかい?」   「………!!」   新の発言に驚いた私の様子を楽しみながら、新は淡々と話を進めていった。         .
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