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「お待たせしました。」
と、声をかければ、すぐに振り向いてくれる距離に、彼は、立っていた。
本当は、後ろから飛び付きたいくらい、会いたい人。
私は、彼のすべてを知っている。
「でもってね~」が、彼の口癖
一つ年下の彼が、とってもかわいい。
カレーが好きでトマトが苦手
一度私の特製カレーを食べさせたかったな…
彼が一番愛している女性
それが、私。
半年前から、私に夢中
彼は、今日をどんなに楽しみにしていたか…
夕べ電話で「嬉しくて眠れない」と、言っていた。
私も同じよ。
会いたかったのよ、とっても。
会いたかった…
私は、そう思いながら、右手に握った鋭利なナイフを愛して止まない彼の背中に体重をかけて、グサリと突きたてた。
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