air

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選手の控え室のロッカールーム 窓から夕日が差し込み、2人を照らす 太陽と桜乃の影が部屋の壁まで延びていた 「………………」 太陽にいつもの元気がなかった 「おい、今日お前ミス目立ってたぞ」 それに気付いた桜乃はそう言った 「……………ごめん」 太陽がうつむいて返す 「あいつ(壬武)のことか…」 「……………」 太陽は黙ったままだった 「airが…なんとか言ってたな…確かにプレーはお前とも似てた、あいつは強い」 「……………」 「だけど俺はお前の方がアイツより上だと思ってる、 お前を始めて見たときから俺はお前を最高のプレーヤーだと思って 今までついてきた」 「………………」 太陽はまだ黙ったまま 「そんなもんプレーで証明しろよ! 真のairは俺だって アイツ倒して アイツにそう言ってやれよ!」 ガシャン!! 桜乃は太陽の胸ぐらを掴んでロッカーに叩き付けた 太陽はそれでも顔を下げていた 「お前がこのチームのキャプテンなんだ しっかりしてくれよ!」 桜乃は太陽を離し 控え室を後にした 太陽はまだそこにうつむいたままだった
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