prologue

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50年後……  暗闇の中、地面に魔法陣が展開され灰色のフードを被った男の口から呪文が聞こえる…。その呪文は重く室内に響く。唱え終わると何かが封印される。男は笑いを堪えながら呟く。 ?「ククク…、ようやくだ…。」  封印された物が意志を持っているかのようにゴトゴトと動く。 ?「ようやく我が祈願が成就される…!」  封印された物に手を置く。 ?「失敗するなよ…。」  側に、同じ灰色のフードを被った女性が立ち寄る。だが女性の方は動き易さ重視の為か裾が腰までしかない。 ?「準備はどう?」 ?「問題無い。順調だ。」 ?「そう。」  女性も笑みを浮かべる。 ?「【火】、【氷】、【風】、【地】、【雷】、【水】、【光】、【闇】の魔玉を揃え、生贄を捧げれば…。」 ?「生贄の方は抜かり無いの?」 ?「心配ない。」  男は女性を見つめる。 ?「既にターゲットは発見できている。」 ?「確か、封印の神子だろう?」 ?「そうだ。復活の日は近いぞ。ククク…ハーッハッハッハ!」  男の笑い声が暗闇に響き渡った。その背後には人間ではない者が蠢いていた。
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