0人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
50年後……
暗闇の中、地面に魔法陣が展開され灰色のフードを被った男の口から呪文が聞こえる…。その呪文は重く室内に響く。唱え終わると何かが封印される。男は笑いを堪えながら呟く。
?「ククク…、ようやくだ…。」
封印された物が意志を持っているかのようにゴトゴトと動く。
?「ようやく我が祈願が成就される…!」
封印された物に手を置く。
?「失敗するなよ…。」
側に、同じ灰色のフードを被った女性が立ち寄る。だが女性の方は動き易さ重視の為か裾が腰までしかない。
?「準備はどう?」
?「問題無い。順調だ。」
?「そう。」
女性も笑みを浮かべる。
?「【火】、【氷】、【風】、【地】、【雷】、【水】、【光】、【闇】の魔玉を揃え、生贄を捧げれば…。」
?「生贄の方は抜かり無いの?」
?「心配ない。」
男は女性を見つめる。
?「既にターゲットは発見できている。」
?「確か、封印の神子だろう?」
?「そうだ。復活の日は近いぞ。ククク…ハーッハッハッハ!」
男の笑い声が暗闇に響き渡った。その背後には人間ではない者が蠢いていた。
最初のコメントを投稿しよう!