気が付けば…

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「蓮~っ、今日どうする?」 雪がちらつく中、同じ中学に通っていて同じテニススクール(月光館テニスクラブ)に通っている柳隆也が言ってきた。 「今日はなぁ、とりあえず学校終わったらすぐにゲッコー行くつもりだょ。隆也はどぉするん?」 いつも通りの会話を学校の帰りに交わしていた。俺、山川蓮。庭田第二中学に通う1年生。もぉすぐ後輩ができるのだ。もの心がついた頃にはラケットを握り、ある目標に向かって硬式テニスを始めていた。そしてこの隆也も俺と同じ目標を持っている。 今から8年ほど前のことだ。俺が初めてラケットというものを握ったのは。俺はテレビを見るのが大好きだったらしい。そして運命の出会いがテレビを通して始まったのだ
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