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もう一度小説を読もうかなと鞄に手をそっと入れる
読書は嫌いじゃない
むしろ人と話す必要が無くなるので良い
友達は携帯で小説を読んでる
と言っていたが私は文庫本が好きだ
鞄の中で文庫本に触れたが机の上に乗ったお菓子に目がいってしまった
机に並べられたジュースやお菓子からポッキーを取るとそれを口に入れた
チョコの甘い味が口に広がる
チョコを食べると何か飲み物が欲しくなって机の上にある自分のグラスを取ってストローから、オレンジジュースをすすった
ずずっ
残っていたジュースを全て飲んだがなんだか足らず、もう少し飲みたいと思った
鞄を自分の膝の上から下ろして立ち上がる
周りの女の子や男の子はまったく反応しない
だが
ただ一人私が立ち上がった時に顔をあげた人がいた
交わされる視線
私はおずおずとたずねた
「ジュース飲みます?」
私の持っていたグラスの中でカラカラと氷の音がする
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