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 早速、瑠叶は直哉を自宅に呼び出した。直哉のいる学校に戻るかはまだ決めていなかったけれど、聞きたいことがあったから。  チャイムが鳴り、やはり直哉がやってきたことを知らせる。日暮れの赤い太陽が部屋を照らしていた。 「戻ってくれる気になった?」  以前と同じくソファに腰掛ける彼にお茶を出すと、そう問われた。 「うん…あのね、聞きたいことがあるんだ」  それを聞かないと、何も決められないのだ。 「直哉はなんで、僕に戻ってほしいの?僕のこと、恨んでないの?」 「なんだ、そんなことか」  瞬間、息が止まったかと思った。今、直哉はなんと言った?そんなこと?  その返答が無性に腹が立って、でもどこにも怒りのやり場がなくて、瑠叶はただただ拳を強く握り締めた。 「もし俺が瑠叶のこと恨んでたら、ここに来て、戻ってほしいなんて言わないよ。そりゃあ、少しそう思った時期もあったけど」 「嫌いにならなかったの?」 「俺のこと信用できなかったのかな、って悲しくはなったけどね。でも、瑠叶は俺の大事な人だし、失いたくないんだよ」  直哉の言葉を、嬉しく思った。けれど、以前より状況を冷静に見ている自分を瑠叶は感じた。
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