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―――――始まりは 十年前の事でした―――
「ねぇ お兄さん、なんであの女の人の写真とってるのー?」
一人の少年が聞きました
すると お兄さんはシャッターを切る手を止めて
遠いどこかを見ながら少年に言いました
「これが俺の精一杯の愛情表現なんだ……」
「あいじょうひょうげん?」
「そう!!こうやって陰から彼女を見守る(視姦)する事が!!」
はっきり言ってしまえばただの変態です
でも
鉄の輪を手にはめられながらも熱く語る、そのありもしない使命感に燃える顔は……
純真な少年の目には とても輝いて見えて――――
………たんに、汗が夕日にテカってただけなんですけどね
とにかく 少年の人生観を変えた出来事だったのです
――――そして………物語は始まります――――――
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