勇者

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つむじ風がふく。 つむじの上で、逆回転で。 勇者はそれを防いだ、回転して。 そこに、トランプがふってきた。 ダイヤの8が多めに。 勇者は剣できりぎざんだダイヤモンド型に。 『お見事、』 謎の女が崖のうえから叫んだ。 勇者はとっさに短刀を女に投げた。 短刀は女の左胸にささった。 『うっうー、』 女は血を流し崖から転がり落ちてきた。 勇者は女の頭をふみつけたずねた。 『何者だ?』 女からは返事がない。 女はすでに死んでいた。 勇者はとりあえず女の荷物を探った。 すると、中に勇者宛ての手紙がはいっていた。 エメラルド王国国王からの手紙だった。 内容は、 君の腕をみこんでたのみがある、 私の娘を鍛えてあげてくれないか。 というものだった。 ちなみに、 そいつはもう死んじまった。 勇者の足のしたの女か…………… まいった。 しょうがない。 笑おう。 そこに、天から女神が舞い降りた。 『なにか願いをかなえてやるわ。笑うかどにはふくきたるよ』 勇者は、 『俺の足の下の女をそこそこ強くしてからいきかえして、俺が鍛えてやった記憶をうえつけて、そのまま王国に帰してやってくれ。』 と、 『わかったよ』と、女神。 女が光だし、浮かび上がった。 そして、王国へとんでいった。 勇者はどんなときでも強い心をもっているのだ。 『なぁ、女神俺とつきあわないかぁ』 女神は勇者の力強いまなざしにコロッといった。 『はい、よろこんで。』 すると女神の羽がなくなり落ちた。 女神は人間とそういう関係にはなってはいけないルールで女神協会から解雇された。 すると勇者はこう言い放った。 『翼をなくした貴様などにもう愛などない、俺の前から去れ、二度と顔をみせるんじゃない。このろくでなしが!!!!』 元女神は大粒の涙を流し、勇者にしがみついた。 『いやや、いやや、あなたと一緒にいさせてくださいませませ。』 …………………… 『うそだよ。バカだなーかわいいなぁーお前はー』 勇者は、真っ白な歯をみせ笑顔で元女神を力のかぎり抱きしめてやった。 『勇者様』 元女神は、勇者を肩車した。 『私、勇者様のためならなんでもします。』 勇者は言った。 『お前を一生守ってやるよ。だから、とりあえずエメラルド王国に鍛えてやった褒美をもらいにいくから、そこまで肩車でつれてけぇー愉快じゃ愉快じゃ。』 こうして冒険がはじまった。
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