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足元の小石が跳ね上がった。私の体は勢いよく前へ、地面と平行になるように宙に投げ出されている。
両手足をピンと伸ばし、どこかのヒーローも真似たくなるような美しいフォームで浮かんでいるのだ。
今私がいるのは夕方の公園である。春には桜が咲き乱れ、お花見で盛り上がる。
イベントもこの場所で多く開催され、それ以外のときも子供たちやその親たちで賑やかである。
そんな場所を、会社帰りの私はいつも疲れきった表情で通り抜ける。
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