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午前中の授業は真面目に受けていたら、あっという間に昼休みになった。
いつものように、先輩が教室まで迎えに来る。
今朝の事もあってか、担任はチャイムが鳴ると一目散に教室を出て行った。
それから待つ事3分弱。
―ガラガラ
先輩は約束通り迎えに来てくれた。
わざわざ俺の机の前まで…
「行くぞ」
またまた腕を引かれ屋上まで歩いて行く。
―ガツンッ!!
(何で先輩はわざわざ足で蹴り開けるんだろ??まぁ、いっか)
そして扉の向こうにはいつもと変わらない風景。
「「「龍稀さん、直人さん お勤めご苦労様ですッ!!」」」
俺は毎回この挨拶で出迎えられる。
(毎回律儀だなぁ…ッてか、その割に俺は毎回ちゃんと挨拶してなかったなぁ。俺ッてなんか感じ悪い奴だと思われてんのかな??なら俺は……"直人のお得意、特上笑顔"をプレゼントだッ!!)
「皆さんもお疲れ様です(ニッコリ)」
(どうだッ!!……ッてみんな固まってる??えッ?!何ッ?!俺ッてばキモイ?!特上笑顔キモかったッ?!俺は自分で言うのもあれだけど、平凡だぞッ!!今までキモイッて言われた事ないしッ…)
俺は屋上を見渡すとチームの人達は皆顔を赤くしていた。
(あれ??みんな顔が赤い…風邪??…あぁ!!長い間屋上に居たから焼けたんだ!通りで顔が赤い訳だ)
1人納得し先輩の様子をチラッと見ると、何故か眉間に皺が寄り不機嫌そうな顔をしていた。
そして先輩が何故かチームの人達を鋭い目で睨んでいた。
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