0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ
俺を買い被ったな
オマエがどう勘違いしたかは知らないが
俺は飼い猫なんかじゃない
あいにく首を撫でられるのは嫌いだ…オマエのことはもっとな
なぁ色盲の飼い主さん
一応人間の目があるくせに見えないのか?
俺のホントの色が…
最初は真っ白で綺麗な猫に見えてたんだろうが…
俺は身も心も真っ黒だ
覚えておけ
この牙も爪もその気になればいつでも出せる
正直もう獲物の観察は飽きた
今度首に手をかけられるのはオマエの方だ
その時は黙って服従姿勢をとってみせろ
俺がしっかり見届けてやるからな
生まれ変わっていい女になれと言いたいとこだが…地獄にイかせてやる
オマエが惹き殺した俺の仲間への報いだ
せいぜいのたうち回れ
そうすれば新しい色が見えるぜ
オマエが俺に見た幻の白…
俺のホントの姿の黒…そしてオマエの流す血の紅…
そして絶命する瞬間に目の前を横切ってやる
素敵なもんだろ?
オマエの趣味で集めてた指輪よりもな
きっとお似合いだぜ
…仕方ないからもう少しだけ遊んでやる
もはや主導権は俺にあるけどな
これから俺の“命令”に従え
『退屈させるなよ』
最初のコメントを投稿しよう!