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「……ん」
首筋に要の僅かな温もりを感じる度凛の上げる小さな声に欲望の灯が点いた要の唇は、ただ軽く触れるだけのつもりでいたはず凛の首筋を一ヶ所……二ヶ所と、きつく吸い上げていった。
要の唇が離れた箇所には、徐々に小さな赤い花が咲いていく。
「ちょ……要っ」
時折走る首筋の痛みに酔いしれそうになりながらも、凛は要の胸を両手で押し戻し、距離を取る。
「……何だよ」
「何だよって……」
「これは、お前が俺のモノだって言う印なんだよ」
行為を中断させられた要の恨みがましい視線を感じつつも、唇が触れた感触の残る部分を掌で隠すようにする凛に、要は極当たり前のように答える。
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