プロローグ

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-早朝-  目覚まし時計の針が6時を指した時、ありきたりな機械音が整理された小綺麗な部屋中に響いた。 「ふわぁぁ…眠…。」  ボタンを押して目覚まし時計を止めた。俺は必死に眠気と戦い、ベッドからプルプルと震えながら起き上がる。スウェットを脱いでタンクトップになり、洗面所へと向かった。  洗面所に着くとすることは、まずは歯磨き、そして洗顔。化粧水と乳液をつけ、念入りにマッサージをして肌の調子を整える。寝癖でボサボサの今時珍しい銀色の髪も、洗い流さないトリートメントとミストをつけ、ブラシと櫛を使ってとかし艶のあるさらさらの髪になった。 「肌良し、髪良しっと。」  さらさらになった銀色の髪を隠すようにネットを被り、黒髪のセミロングのカツラを被って真ん中分けにする。  ズボンを履き規定通りの位置にベルトで留め、アイロンをしてしわ一つないカッターシャツに袖を通し、ボタンを全部してネクタイも規定通りに結ぶ。  某人気深夜アニメのキャラクターのマスコット付き携帯を胸ポケットに入れると、見た目オタクそのもの。 「よし。変装完璧。」  念の為に言っておくが、俺本当はオタクじゃないから。 でもまあとりあえず、 オタクモード、ON。
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