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子午線が通る明石市からほど近い私の住む街神戸は、日本の真ん中だとずっと思ってきた
南に港、北には六甲山系に挟まれた細く折れ曲がった街は、その狭い土地の中に鉄道が通り高速道路がビルの谷間に大蛇の様にのたうっている
………神戸
私の生まれた街
………神戸
私のそだった街
そして今、私は一枚のキップを握りしめ列車を待っている
私の街から、私を遠く北の国へと運んで行く運命の列車を……
旅行好きの私の最北の地は
日光東照宮から華厳滝までだったな…平泉の義経ゆかりの地も訪ねたかったけれど、あの時は時間がなくて行けなかった
いつかまた来れる…と、今だに後悔しているだけで、いつまでも行動しなかった私が、半ば衝動的に今回の旅行を決行したのだ…
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