第2章 目指す先

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「大東館は陸上部は強いか?」 「まあ、県大会には何人か出場は してますけど……」 「じゃあ、陸上部の練習に参加。 体力が無きゃ野球出来ない。分か った? 先生には頼んでおくから 準備だ準備!」 「は、はい……」 麻生はそう言って校舎内へ消えて いった。 (絶対にブーイングを食らうだろ うな……) 八王子は部員に事情を話すと、予 想通りの回答が部員から帰ってき た。 「え~、マジかよ……」 「大会近いのに、何やらせんだよ ー!」 とは言ったものの、結局は陸上部 の練習に参加。 2時間後…… 「ど、どんだけだよ……」 「3000メートル5本なんて、 いかれてるにも程があるぜ」 完全にダウンし、寝そべって倒れ 込んでいる部員たち。そこに麻生 が現れた。 「お前らそんな体力無いのか?」 「監督もやったらどうすか?」 「あ~、昔はやったやった。5本 とか生ぬるいぜ。10本はやらさ れたからな」 「えっ……?」 これには陸上部の部員も血相を変 えている。 「ま、今日はこれでいいや。いつ も通り練習始めて~」 麻生の指示で、ようやく野球が始 まった。 「てか、練習あるの?」
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