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『で、今日も逃げて来たと…』
「…うん」
今、家に着いて早速芳乃に報告の電話を掛け説明し終えた所だった。
あれから滝澤とは、告白を受けるつもりのない私と言い合いが続いた。
見た目、抱き合いながらの痴話喧嘩…いちゃつくのか、喧嘩するのかはっきりしろって感じだったはず。
永遠に続くかと思った言い合いだが、滝澤から話しを打ち切ってきた。
その時間が…
『学校が終わった時間だったの?それってサボらせたのを真琴の家族に知らせないためのだったとか?』
「そーなの?」
『いや、私が聞いてるのよ』
そこまで考えてたかなぁ…?
ただ疲れて帰りたくなったんだと思うけど…どうだろう。
明日からも何かしてきそう…なにせ、帰り際に滝澤が言ってた言葉は『好きなのに嘘をつくな。諦めないから覚悟しろ』だ。
日比谷もだけど二人ともどうして、自分に気があるって断定して物を言うんだろ…やっぱり、自分に自信があるからなんだろうなぁ。
『ちょっと、電話中に考えこまないでよ…それより真琴、両想いなのに何で断るの?そっちのほうが疑問よ』
「だって…信じられない。いつ好きになったの?」
『その言葉、そっくり真琴に返すわ…い・つ滝澤君を好きになったの?』
それを言われると…
何も言えない。
私も信じられないと自分で言った一目惚れだ。
だって、本当にかっこよかったの!あの時は一目惚れって本当にあるんだって思った。
会って話せば優しいし…確実にもっと好きになるじゃない。
なのにあの豹変ぶりは
詐欺だよーぉ。
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