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再会~祝祭の夜~
夢なのかもしれないと思った。
目覚めた時には『家族』の住む家にいて…
そしていつも通りの生活が再び続いた。
心のかよわない世界
音楽のみが価値をなす生活
けれど…そうして心が凍えそうになった時、決まって僕は彼女の事を思い出すようになった。
名前すら知らずに
言葉さえ交わさずに
それでも、彼女と過ごした記憶が僕に小さな灯りをともしていた。
『またいつか会える』
あれから何度もあの森に出かけたけれど、彼女の姿はとうとう見つからなかった。
本当に夢なのかもしれない……
……でも
……それでも
夢でも幻でも良い
僕は彼女との再会を切望した。
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