えぇー…っ!?

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  気合い入れて 博雅の車に乗ったものの…。 さっきから 一言も喋らない博雅が怖くて、テンション落ちてきた。  いつもなら あたしが恥ずかしくなるくらい 口説くクセにっ。  せめて 神林さんの運転なら いいのに。  なんで こんな時に限って 自分の四駆で来るかなぁ。 前を向いて 運転している横顔は、キレイな顔のせいか すごく冷たく見える。  「どこに行く?何か食べに行こうか?」  ご飯っ。  いやいや…、この冷たい空気の中 ご飯食べるのはイヤだ。  ほんっと、あたし 何かした!?  「あの…大事な話があるから、西園寺のマンションに行ってもいい?」  ヨッシャァ…。  心の中では ガッツポーズだよ。  言えた、言えたよ。  家に行きたい なんて、半分もう 告白したも同然だよね!? 博雅は 一瞬 目を見開いたけど、何も言わないまま 運転を続けた。    
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