見えてるくせに

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俺は晃一。 俺は見える体質なっちまった。 職業上しょうがないって思ってる。 もともとなかったのに・・・俺は葬儀の仕事をしている。 亡くなった人の遺体下げをしたりする。 正直人の死を目にするのは辛い。 特に自分の遺体を見ている霊はいたたまれない。 なぜか俺は霊とも話せるんだよな・・・。 遺体下げをしてる時に聞かれるんだ。 今日も聞かれたんだ。 昨日亡くなられた田中 正樹さんに。 『なぁ・・・俺は死じまったのか・・・?』 「・・・はい。」 『そうか・・・。』 「・・・。」 『・・・そんなに気を落とさないでくれ。』 「すいません・・・。」 『もっと色々やりたかったんだけどなぁ・・・』 「・・・。」 『まぁ運命なのかもな・・・。』 「運命ですか?」 『そそ!』 「悲しいですね・・・。」 『まぁな・・・でも!これからの人生俺は楽しむよ!じゃぁな!』 そういって田中さんは旅立っていった。
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