凶兆

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連合艦隊のトラック出撃から、やや遅れて。 哨戒中の潜水艦からの緊急通報を受けた米太平洋艦隊も真珠湾を抜錨せんとしていた。 復活の太平洋艦隊。 あらたな剣。 真新しい船体を、海面に 浮かべ、輝かせて。 しかし久し振りの総力出撃も、あくまで『建前』での出撃であり、その事が幕僚達の士気に暗いモヤを被せ、不必要な苦悩を抱えさせていた。 太平洋艦隊の主力は奇しくも連合艦隊と同様、3群に分かれていた。 第40任務部隊 ウィリス・リー少将 指揮 戦艦(アイオワ)   《ニュージャージー》  《サウスダコタ》   《インディアナ》   《アラバマ》   《マサチューセッツ》  《ノースカロライナ》  《ワシントン》 重巡(バルチモア)   《ボストン》   《ピッツバーグ》   《ウイチタ》   《サンフランシスコ》  《ミネアポリス》 軽巡(サバンナ)   《ナッシュビル》   《トレントン》   《メンフィス》 駆逐艦16隻。 第40任務部隊は戦艦、巡洋艦主体の水上打撃部隊で、ミッドウェーの戦訓から、日本水上部隊の機動部隊襲撃を防ぐため機動部隊の先鋒を務める。またチャンスを捉え、日本上陸船団に対し突撃。撃滅する事も任務に含まれている。
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