妊婦生活

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酷い時は、殴られ家から追い出され仕方なく車の中で過ごす事も普通になった。 それでも私は耐えた。 甘えられる実家はもう無いし、何よりお腹の子に危害が及ばなければそれで良かった。 でも、行き過ぎた暴力で顔は青あざが消える日は無く、悪阻も悪化するばかりだったので、バイトを辞めて、家に引きこもるようになった。 顔の青あざが気になって、買い物に行くのも夜中の人が少ない時間帯を選び、帽子にサングラスは欠かせなかった。 病院に行くのも気を使っていた。化粧品をフルに使い、厚化粧で青あざをごまかし、相変わらず帽子だけは忘れなかった。さすがにサングラスだけは止めておいた。周りの妊婦さんがドン引きしたから―。
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