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視線を倖宏に変え、優しく微笑む。
「えっ……?
…………
だけど……」
倖宏は、亜里早達を横目に躊躇う。
「ワシと琢磨で話はする…
夢奈ちゃんの傷はお前が癒してあげなければならんことじゃ…
行ってあげなさい…」
倖宏の手を引っ張り、ソファから立たせると、出入口の方へ背を押した。
「ごめん…
ありがと…」
祖父に頭を下げ、言葉に甘え、外へ向かおうとした。
「意味分かんないし!!
逃げるの!?」
感情的になってる亜里早が倖宏に叫ぶ。
“ガン”
亜里早達が、座ってるソファを琢磨は蹴りつけ、
「まずは、俺と話しようやないですか…
ねっ!?
倖は、後でで、まず俺と話するわけ…
じゃないと、俺…、さっき、お前達が、夢奈ちゃんに言ったことやお前が、夢奈ちゃんを叩いた事とかで、俺、今暴走寸前なんだよね…
それって、ヤバイのお前らでも分かってるだろ…?
ねっ!?
だから、先に俺と爺ちゃんで、話したが良いと思うよ♪」
首を傾(かたむ)かせ、ニッコリ微笑むが、目が笑っていない…。
亜里早は、琢磨の暴走の怖さを知っていたため、黙り込む。
「後から、俺もちゃんとお前らと話すから、心配すんな!!」
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