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子殺し
最近、親、特に母親の子殺しが、ニュースを賑わせていますね。
ほとんどが、子育てノイローゼや、躾けの仕方が分からないという理由です。
面白いのが、多くが、「子供を殺して、自分も死のうと思った」って言うんですよね。
でも、みんな自分が子供を殺したのを誤魔化そうとするだけで、誰も自殺しようとなんてしないんですね。正直じゃないねぇ。
ところで、どうしてあぁいう事件が起きるかと言うと、多くは親の経験不足が原因ですね。
昔しは、家族の中に爺さん婆さんがいて、いろいろと相談にのってくれたんですよね。
それが、若い夫婦と子供だけが、狭い密閉された箱みたいな家に住んで、悩み込んじゃてる。
旦那が子育てに無関心で妻が一人で大変だから、て言い訳する奴がいるけど、それは違うよ。
日本は昔は、子育ては妻の仕事ってことになってたんだ。
それでも、子育てノイローゼから子殺しなんてなかった。
どうして、年寄りや子育て支援の施設なんかに相談しないのかねぇ。
それと、子殺しなんて昔からあったて言う人がいるけど、間違いだよ。今のとは違うんだ。
昔しはね、“間引き”っていってね、生まれたばかりの赤ん坊を殺していたんだ。農村では多かったんですよ。
中には、赤ん坊を土中に生き埋めにする親も、けっこういたんだ。
でもね、それは自分たちや子供たちが食べていくため。いわゆる、口減らしなんだよね。
今みたく避妊用具があれば、そんなふうにはならなかったんだよ。
ただ、彼ら赤ん坊を殺すことを悪いことだなんて、ちっとも思っていなかった。だから、あっちこっちで頻繁に起こっていたんだ。
人間は悲しいねぇ。妖怪は自分の子を殺すなんてことしませんよ。鬼子母神さんなんか、500人の子を立派に育て上げたんだ。
人間はダメだねぇ。
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