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二度あることは三度ある、とはよくいうけど。 実際の所は『一度起きてしまえば回数なんか関係無い』という教訓に行き着くのだけど。 早い話俺の前にまた変な奴が現れていた。 その名も蕪木在方。 またもや同じ学校で、さらには隣のクラス。 ……らしい。 俺が若草荘に帰る途中にいきなり目の前に現れてきたから俺自身も状況が掴めていない。 本人から聞いたの簡単な紹介だけ。 そして今も俺の前にしたり顔で立ちはばかる蕪木。 「君が隣のクラスの蕪木在方って奴ってのは分かった。で、その蕪木さんが何の用?」 「私を呼ぶときは在方ってよぶがヨロシ」 「何の用?」 「呼ぶがヨロシ」 ……なんで片言?てか中国人? 「何か用かな?在方」 「んー?いや、用事っていうのはちょっと違うかな?ただ君に会いに来ただけだし」 一呼吸おいて在方は言った。 「巫女が慕う風間太郎ってのがどんな奴かを見に来ただけ」
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