コホリント島

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僕は広場に足を踏み入れた。 少女が僕の姿を捉え歌うのを止めた 「良かった。剣が見つかったのね」 少女は可愛らしい笑顔を僕に向けた。 僕はなんだか気恥ずかしくて目を反らした 「良い歌だね…」 照れ隠しのつもりで聞いた。 少女は真っ直ぐ僕を見つめてまた微笑んだ 「“風のさかな”っていう歌よ。」 「そぅ……君は…」 少女の名前を聞こうと思ったが少し躊躇われた。 そんな僕を悟ったように少女は言った 「私はマリン。この島にずっと暮らしているの」 気持ちの良い風が吹いた、マリンは真っ直ぐな瞳で空を見上げた。 「………っあ、の……ま、迷いの森ってどこにあるか知ってる?」 思わずマリンの横顔に見とれそうになり、僕は話を変えようと思った。 「迷いの森?ちょうど良かった!今タリンが森にキノコを取りに行ってるんだけど、中々帰ってこないのよ。見てきてくれる?」 マリンの顔がパッと明るくなった 「迷いの森は村を出て北に進めば見えてくるわ。でも迷いやすいから気を付けてね。」 「分かった」 村を出ようとしたとき、また歌声が聞こえた。 なぜか気になる歌声だった。
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