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毎晩、怖い夢を見続ける。
いつから見るようになったのか、自分でも分からない。
ただ、背筋がゾッとするような視線をいつも感じる。
いつまで、見続けるのか?
目が覚めるたびに、そう思う。
いっそ眠らない方が良いのではないか?
そう想わずにはいられないほど、眠れていない。
昼寝から目を覚ますと、すっかり日が暮れていて。
部屋が夕陽に染まっていた。
襖の向こうから女中の声がして、親父が呼んでいることを告げられた。
訝しげに、親父の部屋に向かう。
これから大変なことになるとも知らずに。
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