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♪♪~♪♪~♪♪
うるせぇ…
♪♪~♪♪~♪♪♪~♪♪♪♪
うるせぇって(怒)
無意識に耳障りな携帯を探る
『んあっ…』
「翔!お前の少し遅れるは何時間なんだ?」
『ん~…にゃ……』
「寝ぼけるな!おきろ!!」
あ~うるせぇ…
意識のないまま携帯を握りしめながらまたうとうとと…
「おい!翔!!」
『をぁ?』
「起きろっての!翔!!」
『ん~……誰?』
「お前…殺すよ?それともひびじゃなくて折ってやろうか?」
おぃおぃ…何言ってんだ?ってあひゃ、店長
『おはようございます』
「おめざめか?で、今何時かな?」
俺は壁に掛かった時計に目をやる
『んと…2時にみえますが』
「はい、正解!30分で出勤しろ」
『あぃ』
携帯を切り無意識に体を起こす
『いってぇ…(泣)』
そうだった、怪我してた事をすっかり忘れてた
『はぁ~…めんどい』
仕方なく髪を整え、部屋を出る
この時間じゃ、電車はないよな…
道路を虚ろに見つめ、空車のタクシーを止めた
ここから店までは約20分
『大出費だな』
寝起きの機嫌悪さと予定外の出費にいらつく
さすがにこの時間はすいてるな
思ったより早く着いた
「2580円です」
『釣りはいらねぇよ』
2600円渡して言った
「ありがとうございます」
たった20円でもお礼を言うなんて、人間出来てるな
タクシーを降り、星空を見上げた
『じゃ、頑張るわ』
寂しそうに呟く
目の前には眠らない街がきらびやかに輝いていた
見慣れた階段を下り、ドアを開けた
さて、仕事の始まりだな
今日は気が重い…
痛いし…
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