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アルキメデス銀河暦2008年10月6日。
「ふぅ~終わった終わった。楽ッ勝」
とある企業がこれまた、とある企業の決算額のデータを改ざんしてくれと依頼してきたので、10年分のデータを1時間程掛けていじくり終えた後、ソファーにダイブ。
──……
ああ゙……寝てた。2時間くらい、かな? ちょい疲れたな。
「にしても……ハラ減ったな」
思えばしばらく何にも食ってない気がする。
ま、平気なんだけど……
それでも、食って困るわけでもねぇし、買いに行くか。
「ん~たまには外に出るのも悪くない」
ガルギア星特有の蒼い夕日はなんとも気持ち良い。
つーか俺、1週間ぶりくらいじゃね? 外に出るの。
「ありがとうございました」
心にも無い店員の愛想笑いを無視して店から出た後、何と無く、本当に何と無く周り道がしたくなった。
そんな訳で歩いて5分で部屋に着く道を通らず、歩いて20分位かかる道を通っていた。
「何で、遠回りなんかしたんだ……俺?」
既に日は落ちてる。
自分のバカさ加減を呪っていた時、耳慣れ無い“なにか”を聞いた。
「………」
「?……何だ今の? まぁ良いか」
面倒なモノとは関わらない。それが長い人生を安穏に暮らす秘訣だ。
だから、そのまま歩こうとした時、また聞こえた。しかも、今度はハッキリと。
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