第3章 ~青雷~

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 電話を切ったのが6時半。そこから飯を炊き、晩飯の準備に取り掛かって、出来た頃には8時少し前。  机の上に、大根と玉ねぎの吸い物とレンジで温めたミートボール。それと、牛蒡(ゴボウ)と人参を千切りにし、醤油で味を付けた炒めものを並べた。  それからエレアを呼びに行き、椅子に座らせて食事を開始。  一口、二口食べた辺りで、エレアに先ほどした話を切り出した。 「さっき地主様にちゃんと告げてきたが、仕事内容はこちら任せと返された。  こちらとは言っても、全てエレア任せなんだがな。酷いものだろう?」 「いや、そうでもないんじゃないか。  全て私任せならば。私に任せておけば心配なく、全て解決してくれると信頼している証拠に違いない」  前向きだな……。自分にはどうにも、電話口ではそう聞こえなかった。  どういう風に聞こえたかと言えば。 「信頼……というよりも、なんだか押し付けみたいだったかな。  『断罪者の1人なら何とかやるでしょ?』みたいなもんだ。信頼ではないと思う。  まぁ、それをどう思うかはエレアの自由としてだ。肝心の仕事内容だが、エレアがどうするつもりか聞かせてくれないか?」  話を進める為に本題を切り出して、尋ね聞いてみれば。返答はこうである。
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