Decide lose

1/4
341人が本棚に入れています
本棚に追加
/1457ページ

Decide lose

魔術家系の当主としては若く 高校生としては重たい責任を背負う 押し付けられたのが原因 父親も母親も出て行ってしまい 今は行方知れず 残されたのは古びた家と 魔術家系の英知の財産と 敷かれた人生のレール ただ、それだけである 自分が決めた事なんて何1つもない 誰かに敷かれたレールの上を進み 誰かに言われた事をただやるだけの 人間だけど人間ではない生き方は とうに人形じみている たが この生活に苦を感じた事は無かったし 他の道を進もうとも思わなかった 何故か? 心はとうに人形になっていたからだ 義務を全うして粗相なく 決して危ない橋など渡らない そうして廃れていく定めなのが 魔術家系にて落ちこぼれの自分の役目 そう思っていた この街に舞台は上がる 開演の合図は光の柱 観客はいない 役者は魔術師と屍で 殺し合いの劇を見せるだろう 落ちこぼれが1人 その劇の中で何が出きるだろうか? 何も出来ない 決まってそうだ 敷かれたレールすら まともに歩めない自分 ただ、その中で 1つの出会いを果たす事になる 考察対象 朧木 定高
/1457ページ

最初のコメントを投稿しよう!