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さて、ここまで考えてきますと、非常に面白い仮説が立ちます。
「私たちが生きているこの世界も、物語と同じ状態なのではないか?」ということです。
生きて交錯しているかに見える「それ」は、実は作られた偽の意志であり、「作者に準ずる創造主」の、たった1つの意志からのみ、決定されている。
実に面白いことです。
つまり私たち人間は、物語の登場人物と同じだといえます。
物語の内容が途中で変わらないことと同様に、私たちは既に決定された1本の「道程」を、ただなぞるように歩いているだけ。
いわゆる、「運命」というものの存在の「肯定」です。
私たちが日々、生きていると感じるもの、行動、感情の全てが、実は「生きていない」というわけです。
しかし、私は、そんな運命の存在は「否定」します。
神様もきっと、物語を「書く」ことよりも、「見る」ことの方が、楽しいはずですから。
「世界論」
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ゆう
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